脚本/小田島尚行
演出/高村明彦
キャスト/三好永記・漆原一美・小川洋・蛇口仁志・田中美圭・小川嘉文・吉田裕太・前川寛子・高橋直幸
“自分の言葉に責任を持つ”とは、どの様な事を言うのでしょうか?
私なりの解釈になるが「自分の発した言葉や意見より起こった問題に関しては、最後まで付き合う」また、柔らかく言えば「いいかげんな事を言わない」と言う事では無いかと思う。自分の言葉に責任を持てと良く言われているが、実際そこまで考えながら発言する事は不可能であり、出来る事と言えば「この発言をする事によってどうなるか」を考えるくらいであろう。
私の脚本の中には私の発言が数多く含まれる。その発言がどの様に影響するかは、誰も分からない。逆を言えば、どの様に影響されてもよいのです。それが、芝居の面白さでは無いでしょうか。この芝居を見て、自由に考えていただければ幸いです。
(公演パンフレットより「あいさつ/小田島尚行(脚本)」)
『意志と名簿』は2003年7月に初演で、あれから約一年半がたった。その頃は大手企業の個人情報流出問題も、いわゆる”おれおれ詐欺”も、まだ日の目を見ていなかった。やはり一年半には一年半なりの確実な変化があるものだ。今日もまた高校生がお年寄りから2500万を騙し取ったという報道がなされたばかりだ。おそらく、世の中非常にダイレクトなのである。いくら水が高いところから低いところへ流れるとはいえ、今作品に出てくる「シャルローク」のような中継地点が省略される傾向にあるのはどういうことだろう。車を運転していても思う。黄色で“注意”する車両は私の見渡す限り、絶滅種である。信号は青と赤のみ、中間色はない。
ただ、演劇はこれと違う。“間(あいだ)”なくしてなかなか成立させられない。けして0か1のデジタルではなく、極めてアナログと思う。コツコツコツコツ、少しずつ積み重ねてやっていくほかない。小田島尚行はその嗅覚が表され盛岡市民演劇賞新人賞を受賞した。賞の価値を高めるのは私達の仕事である。最後に余談、最近私は黄色で可能な限り“注意”している。
(公演パンフレットより「あいさつ/高村明彦(演出)」)

情報調査会社「シャルローク」の合宿形式での入社試験会場が舞台。
受験に臨む3人と、試験官の2人、そして盛岡支社業務課長の間での「たったひとりの合格枠」を巡っての話。

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「経営委託証明」「ローン照会依頼」「自己破産」などのモチーフとともに、
それぞれの人格や、選択の場面を前にして「意志が強い」とは、どういう事なのかを強く問う。

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■「意志と名簿」について
「意志と名簿」は、現代時報第2の脚本家・小田島尚行の処女作で、2003年7月に上演され、
その後、第2回盛岡市民演劇賞新人部門賞を受賞した作品。
今回は、大幅なキャストの変更と、時代背景の変化を受け、内容を若干変更しての公演となった。

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